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公民館の今後のあり方についての質疑要旨
(2020.1.17・文教福祉常任委員会)

 2020年2月2日
 1月17日の第1回文教福祉常任委員会での「公民館の今後のあり方について(最終案)」についての宮本繁夫議員の質疑の要旨です。(公式会議録ではありません) 

※答弁は久泉昭人生涯学習課長(以下・【課長】)、伊賀和彦教育部長(以下・【部長】)、 委員長は、堀明人議員(自民党、以下・【委員長】)。
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【宮本】資料では216名から意見があったということだが、「取組➀『公民館を幅広い視点で生涯学習を推進する場に転換する』に関する意見」が297件、「取組➁『有料化の検討』に関する意見」が150件ということは、見たら分かる。この297件の内訳、公民館の廃止に賛成は何人で、残すべきだという人は何人か。

【課長】取組➀の意見だが、明確に反対、賛成、賛否をお答えいただく分だけではなくて、感想であったり、条件付きで賛成であったり、反対であったりいろいろの形でご意見を頂いており、賛否の数を明確に区分できなかったので、そういう数字は現在持ち合わせていない。

【宮本】先ほど、中学校給食については、ちゃんと言うてたではないか。あなた方がまとめた文章を読んだだけでも、市教委の廃止に賛成は数件しかない。不明は不明でよい。ここに書いてある「公民館を学びの場として残してほしい」という意見は10件あり、「公民館を閉鎖することに反対」は30件ある。これを見たら分かるではないか。それが何件あるかくらいは、パブコメをしたんであったら、報告すべきだ。

【課長】先ほども言ったとおり、こちらに分類されていることについては、おおまかにこうだとうということで一定判断して区分したものだ。賛否という部分で言うとなかなか難しい判断があった。また、パブコメ自身が具体的な意見を聞くものであって、意見等の多数によって意思を決定するものではないということで理解しており、数については現状の取り扱いとさせていただいている。

【宮本】パブコメの意見を多数やからいうて聞く耳を持たないという市教委の態度は分かった。98%が反対してもだから、そんなことを聞いているのではない。「公民館は多くの人が集い、つながれる交流の場であり、なくさないでほしい」は17件ある。これらを読み取ったらいいではないか。公民館なくしたらよいと言っているのは何件あるかくらいは読み取れるでしょう。不明は不明でいいではないか。それぐらいこのとを言えないなら、パブコメ自身をまた論議しなければならなくなる。いろんな意見があっても、それには左右されないなど、余分なこと言わなくてもよい。

【部長】いま、集計するので、時間を頂きたい。

【課長】反対が184件で98.3%。賛成は3件で0.01%だ。

【宮本】私は、10月の委員会に初案が示された時、公民館が持っている課題がいくつかあって、それを見直していくためには、今の公民館ではできないのかと聞いたら、市教委は、そんなことはないと答弁していた。あらためて聞くが、公民館をどう活性化していくとか、いろいろ書いてあるが、結局、営利活動ができないということか。

【課長】明確に新たな教育施設として想定してる部分でしかできないという部分については、営利事業だということは、それだけということだ。

【宮本】市教委には社会教育主事という専門職がいるが、その方はどう言っているのか。営利活動をしたらダメということか。それ以外は何でもできるわけでしょう。

【課長】委員のおっしゃるとおり。営利活動ができるか、できないかというところが大きなところだ。

【宮本】あなた方が言う営利活動とはどのようなものか。

【課長】法律上には、「もっぱら営利を目的として事業を行い、特定の事務に公民館の名称を利用させ云々」と書いてある。我々の考えている営利事業とは、株式会社が公民館に入って営利活動を行うとは考えていない。もっぱら実費以上の利益でもって、そのお金で自己研鑽していただいたり、地域の交流に資するような活動をしていただく、あくまでも実費プラスアルファの部分を営利と考えており、全面的に営利活動に門戸を開けようとは考えていない。

【宮本】23条の1項の問題だが、もっぱらがついている。だから、塾代わりに公民館を使うのはダメだが、市教委がやろうとしている学びの成果物、ハンドメイド作品や地域で栽培した野菜等の販売、これはできないのか。

【課長】状況にも価格設定にもよるが、なかなか難しい。非常にグレーな状況があり、そこをクリアにしたいと考えている。

【宮本】社会教育主事はどう言っているのか。全国の公民館で、農家の方がつくった野菜を売っているところはいっぱいある。それが、営利活動だと言われたことは聞いたことがない。公民館がそれらを仕入れて、そこに利益をオンして、仕入れ値以上に売ったりするんじゃないでしょう。そのもうけた分で公民館にエレベータをつけるとか考えている訳ではないでしょう。公民館は差益をもうけるつもりを考えているのか。

【課長】そういうことは考えていない。地域の方やサークルの団体利用さんが、自らつくられた農作物であったり、工作物であったり、それを実費以上での金額で売ることができると、それについてさらに生涯学習の振興が図られて多くの方がまた来ていただく起爆剤になると考えている。

【宮本】市教委がやろうとしているハンドメイド作品や地域で栽培した野菜等の販売は、今の公民館でできるではないか。

【課長】委員の言われる実態もある一方で、我々が調査したところでは、我々と同じように朝市であったり、ハンドメイド作品を販売するということをとられている自治体もあり、市教委としては、一定ひょっとしたら厳しく見ているかわからないが、そこのところをクリアにして活動の場を広げたいと考えている。

【宮本】市教委が一番心配しているのは、公民館でやろうとしている学びの成果物を売ったり、講習会、講演会、講座とか、有料の分がどうのこうのとあるが、これは23条の1項で言う、もっぱら営利を目的とした事業と言うことに該当するかどうかという問題だ。もっぱら営利を目的とした事業でなかったら、別に公民館でもできるわけでしょう。それ以外に、公民館をなくさなければできないというのは他にあるのか。

【課長】例えば企業が社会貢献をしたりすることもあると思うが、そういう部分については公民館では現状難しかったりするが、新たに社会教育法の枠をはずれるとそういうことが可能になると考えている自治体の状況を伺っている。

【宮本】企業が社会貢献のための講座は、公民館ではできないのか。企業が営利目的としてではなく、社会奉仕、社会貢献として講演会、講習会をできないのか。社会教育主事もそう言っているのか。

【課長】言葉足らずで申し訳ない。それが生涯学習にかかわるという切り口であれば可能かと思う。一方それとはかかわらないと言うことであれば難しいのかなと思う。

【宮本】もう一度聞くが、20条に公民館の目的が書いてある。社会還元、地域貢献のためにする内容というのは、まさに公民館の20条の目的に合致するのではないか。そうしたことを内部的にも社会教育主事の意見なども聞いて詰めてきたのか。

【課長】最終案にも入れていないが、他市の事例の説明の中でそうした説明が入っていた。

【宮本】公民館の看板をはずさなければならないのは、取組➁の有料化を検討するために、外さなければならないのではないのか。公民館は無料と条例に書いてあり、それを外さないかぎりお金が取れないのではないか。

【課長】有料化については、取組➁については最終案にも初案にも書かせて貰っているが、それがために公民館の看板を外そうとは毛頭考えていない。

【宮本】今の条例では、有料化できないのではないか。

【課長】現状の条例では、勿論、無料と書いてあるので、お金を頂くわけにはいかない。

【宮本】そしたら、社会教育法にいう公民館の位置づけを外さなければ、有料にはできないのか。

【課長】公民館のままでも有料化できるし、全国でそういう例は他にもある。

【宮本】本音は有料にしたいわけで、他の施設との均衡で有料化しようとしているが、条例で無料としているからできない。しかし、公民館だから有料にできないと言うことはない。何故、公民館を廃止しなければならないのか、全く説明ができていない。今日の議論でも、新たな学びの仕組みを再構築するためにと言うが、公民館の看板を外さなければ学びの仕組みを再構築できないことはないでしょう。それは、もう今のやりとりでそうでしょう。それはお認めになるのか。

【課長】現公民館のままで取組をすすめることは勿論できると考えている。ただ、営利事業の部分については、全国でいろいろな事例があるので、そこのところを一定クリアにすることで、取組の自由度は更に上がるのかなあと考えている。

【宮本】だんだん整理できてきた。営利の問題で言えば、どの程度を営利とみるかと言うことだ。毎週やる塾に公民館を貸す、◯◯塾が毎日曜日使うということは、まさにそれを事業としてたら、それは営利活動だ。だけど講師の方を呼んで、交通費程度の費用を徴収して勉強会をするのは、営利活動にならないでしょう。まさに社会貢献しているわけですよ。だから市教委が言う問題で言うと、公民館をなくさなければ、看板を外さなかったら、学びの仕組みを再構築することはできないと言うことないと、今の議論で確認していいですね。ただ、グレーゾーンとして営利事業と言うことだが、それはグレーゾーンの話だ。

【部長】今後の生涯教育を推進するためにどうしていくのかとい形で、今、営利に係る分の整理というのは、委員のおっしゃっているように、公民館のままでもできる部分、それから公民館の看板を外した方がよりそのグレーなところが整理できるのかというようなところは検討の余地はあるのかと思う。使用料を取るために公民館の看板を外すようなことは決してない。今後、生涯教育をよりよいものに広げていくためにどうしていくのか、その視点で公民館をどうしていくのかと、市教委では今考えている。そのため、社会教育法による公民館であるのがいいのかということは、いろんな自由度、使用の仕方等を考えると、なかなか今の公民館の現状と法が合っていないところ等もあるので、そのあたり、より今の実際の使い方にも合っていくのではないかという考え方がある。何度も言うが、今後の生涯学習を広げていくための考え方ということでご理解願いたい。

【宮本】自由度を高めるというなら高めていったたよい。生涯審からだされた課題は、利用者の問題ではない。公民館がちゃんとしなければならないことばかりだ。コミセンと公民館の違いについて中々説明がしにくいとの答弁があったが、コミセンと公民館サークルは根本的に違う。社会教育法の20条には、「公民館は」と書いてある。「公民館は、地域区域の住民のために、実際、生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い」。つまり公民館は「行う」のですよ。「もって、住民の供用の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする」とある。「公民館は」が主語だ。コミセンとは違う。公民館がなくなって、生涯学習のまなび館となっても、市民の皆さんが生涯学習を実践できるというが、当たり前のことだ。貸館としてはできる。そんなことが、公民館の主要な目的ではない。今の公民館で、みなさんが言っている矛盾がどこから来ていると思うのか。

【課長】一番はやはり委員が言うように、公民館が公民館たる所以というか、その役割について、行政も自らひょっとしたら、そういう部分もあったかもしれないが、利用していた頂いている市民の方も含めて、そういう周知という部分でなかなか不十分なところがあったのかと思う。

【宮本】私は今の教育長や部長、課長に責任がるとは言わない。しかし、行政の責任はある。20年ほど前に、公民館から社会教育主事を引き上げ、貸館になった。学校に先生がいなかったら学校教育はなり立たない。図書館に司書がいなかったら図書館の役割を果たせない。公民館に社会教育主事がいなかったら、公民館の役割ははたせない。古くから公民館で活動している方から、こんな話を聞いた。ふるさとの歴史を学ぶ講座が開かれた。公民館にいた社会教育主事の方が、色々世話をしていただき、講師を呼んできてくれて勉強を重ね、そこに参加をしていた人が、もっと勉強したいと言って、サークルをつくって民話の掘り起こしの勉強を始めた。その時も、社会教育主事に色々とお世話になった。だから、いまも続いて、民話の掘り起こしを続けていると言っておられた。このように、公民館というのは、教育施設だ。公民館をなくしても、貸館として使えたらいいじゃないかと言う問題ではない。

【部長】今、公民館の方から公民館主事がいなくなって、公民館として社会教育法に書いてある各種事業が大分できなくなってきたのではないか、課長が答弁したが、確かにその頃に比べるとそういった事業が減ってきているのではないかと感じている。勿論、市教委の体制の面もあるのか、各団体、地域の方がそれができるようになってきたのか、 両方の面があるのかと思っている。公民館でやっている、やらなければならない各種事業等については、まなび館の方で、実際、生涯学習課の職員がかかわっていって、こういったことができるのか、今後進めていきたいと思っている。各建物に公民館主事というのは確かに今はいないが、こうしたことについては、市教委として社会教育をしっかりやっていきたいと考えている。

【宮本】行政は法律や条例によって行政をすすめていくものだ。社会教育法には、公民館はこうすべきだ、こういう役割だと書いてある。生涯学習センターは、設置条例だ。目的なんか書いてあるのか。公民館から公民館主事を引き上げるときに、議論したが、当時公民館では年間約10万人が各種講座に参加していた。生涯学習センターでの講座には約2万人になってきた。生涯学習がいろいろ言われているが、生涯学習と社会教育についてどう考えているのか。

【課長】社会教育については、社会教育法で、学校の教育課程で行われる教育活動を除き、主として青少年及び青年に対して行う組織的な教育活動を言うと定義されている。一方、生涯学習については、教育基本法で、生涯学習の理念として、国民ひとり一人が自己の人格を磨き豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたってあらゆる機会にあらゆる場所に置いて学習することができ、その成果を適切に活かすことができる社会の実現が図られなければならないと規定されている。学校教育や社会教育は勿論、個人の学習やさまざまな活動から得られる意図的でない学習も含む幅広い概念と言うことだ。

【宮本】だから、今、国民総学習とか、機会を保障しなければならないとなっている。文科省も2000年頃、生涯学習を言い出した。宇治市も生涯学習センターをつくったが、その時は、そこから出発していなかった。教育センター、先生の研修の場という位置づけだった。ある時は、教育研究所にしたいという話があった。理事者がしきりに言っていた。府の教育研究所がありどうするのかという話になって立ち消えになった。しかし、建物のつくりは研修センターだ。だから使いにくい。それはいいが、生涯学習は文科省もしきりに言っている。例えば、26年の文部科学白書には、生涯学習とは一般的には、人々が生涯に行うあらゆる学習、すなわち学校教育、家庭教育、社会教育、文化活動、スポーツ活動、レクレーション活動、ボランティア活動、企業内の教育、市民などの様々な場や機会において行う学習での意味で用いられている。23年の白書では、生涯学習とは家庭教育や学校教育、社会教育、個人の自学自習など、人々が生涯にわたって取り組む学習のことを指しますとある。だから、社会教育イコール生涯学習じゃなくて、社会教育というのは、主体がハッキリしている。公民館は、公民館をつくった行政の方が、しっかり市民地域の住民に学習の機会を与えていく、人材を育成していくのが公民館の仕事だ。場所を提供するのが公民館じゃない。宇治市は、公共施設等総合管理計画をつくって2割減らさなければならないと言っている。それから、公民館では登録サークルは無料なのに、コミセンは使用料を払っている。なんで一緒にしないのかという話が出てくるが、それは、社会教育の社会教育たることを知らない人が言う議論だ。だから、教育長はじめ、部長や課長は教育とはこういうものだ、社会教育というものはこういうものだと言うことをしっかり発信していくことが大事だ。言われたとおり、唯々諾々とやってはだめだ。今日の議論でハッキリしたが、公民館をなくさなければならない。改革はしていったらよいが、公民館をなくさなければならない理由はない。名称が公民館が嫌だったら、通称名、ゆめりあだってそうしている。それは、文科省の15年通知で可能だ。3月議会に条例提案するのではなく、もう一遍今日の議論を踏まえて、どうしていくのかと言うことを、先の中学校給食と同じように、確定する前にまた報告しても貰いたいということを委員長から申し添えていただいて、私の質問を終わる。

【委員長】公民館のあり方について、各委員から様々な意見も出ており、公民館でできること、できないこと、なぜ公民館を看板を外さなければならないかと言うことを含め、しっかりと議論を深めていくべきだと思うし、何よりも私は、公民館を利用されている方がご納得いただけるような、これは何十年も続けて活動されているという歴史は重いと思うので、その重さをしっかり踏まえた上で、次のステップにしていただきたいと思うのよろしくお願いしたい。

【宮本】ということで、もう一度ご説明いただくと言うことでいいですね。

【委員長】いずれにしても、その調整をさせていただきながら、今先ほど浅井委員の質問の中で3月に条例廃止の提案をされると言うことも少しおしゃっていたので、それまでの中で、本委員会でもう一度、しっかり議論いただけるような機会をつくれる作れるように、調整させていただきたいので、そのあたりはご協力いただきたいと思います。そういうことでよろしいか。

【宮本】はい。

【委員長】別にないようですから、質疑はこれにて終結し、本件は打ち切らせていただきます。