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2018年3月定例会について

 2018年4月24日

 
 宇治市議会3月定例会(2月20日〜3月29日)の最終本会議では、市民サービス切り下げ、公共料金一斉値上げを内容とする一般会計当初予算案について、民進(7)、公明(5)、無会派(1)の13人が賛成、共産(7)、維新(2)と自民の一部(4)の13人が反対し、同数となりました。これは自民のうち一人が退場し、同数になったもので、さらに自民党の議長が賛成して可決(議長裁決)となる紙一重の結果で、市政始まって以来の事態でした。当初予算を否決し市長に組み直して再提出を求めれば、市民いじめの大改悪をストップできたにもかかわらず、反対や批判を口にしながら、市長に協力した議員に批判の声が広がっています。

1.85億円収支不足を理由に市民に我慢押し付け、一方で88億円太閤堤事業

 市は、18年度から4年間で計85億円の収支不足が生じるとして、イベントや補助事業を廃止縮小し、公共施設の使用料を軒並み値上げする予算案を編成しました。
「財政見通し」では17年度について、収支ゼロとしていますが、実際には5億円を大きく超える黒字になります。
 18年度は10.5億円の赤字になると「見通し」です。しかし、法人税の伸びが大きく、7億円以上の収入増になります。歳出では、投資的経費は多めに見ていたので、すでに14億円以上も減になっています。このように収入を過小に、支出を過大に見込んだ「見通し」であり、4年で85億も赤字になるという話は、明らかな誤りです。
 その一方で、太閤堤跡の歴史公園に総額88億円を投じる税金の使い方は間違っています。

2.市民サービス切り下げ、公共料金一斉値上げの大ナタ

①イベント廃止・縮小では、敬老会、農林まつり、健康まつりの廃止など31事業を削減。②補助金の見直しでは、民間保育所運営補助金4600万円削減、私道改良事業補助金減額など、17補助事業を削減。③高齢者施策の見直しでは、あんま・マッサージ・指圧・はり・きゅうの助成、在宅介護者激励金の廃止など、5事業を削減。④国民健康保険への特別繰入れ1.5億円を全廃。⑤維持管理費の縮減などでは、道路維持修繕、河川維持管理費、植物公園タベストリーの廃止など7事業で縮減。⑥その他、市民会館の閉館、前立腺癌検診の隔年化など、12事業を削減しています。
 文化センター、コミセン、産業会館、観光センター、産業振興センター、ゆめりあうじ、生涯学習センター、野外活動センター、源氏ミュージアム、駅前駐輪場、斎場、植物公園、プール、体育館など70の公共施設の使用料を10~30%値上げ、保育所保育料値上げなど、約1億円の負担増を市民に押しつけています。
 はり・きゅう・あんまの助成事業は、施術所と市が経費を折半してお年寄りに提供しているサービスですが、施術所とも相談なく一方的に廃止し、敬老会廃止も実行委員会になんの相談もなく廃止を強行。また、植物公園にタベストリーは公園建設時から花の生産組合にお願いし、花を提供してもらって実施してきた事業ですが、相談なく廃止しました。
 肺がん検診容器代は影響額わずか1.2万円であるのに有料化しました。
 側溝整備は町内会から17㎞の要望が出されているのに2㎞分しか予算化していません。

3.予算組み替え動議・国保料・介護保険料引き下げ修正案など提案

 市議団は、こうした市民サービス切り下げ、公共料金軒並み値上げをもとに戻すという内容の予算組み替え動議を提案しましたが、民進、自民、公明などが反対し、予算組み替えはできませんでした。
 国民健康保険の都道府県化で若干保険料が下がりましたが、世帯によれば上がる世帯があることから、基本的に全世帯が引き下げになるよう修正案を、また、介護保険料が80円引き上げになることから、この80円を下げる修正案を提案しました。
 4月から始まった公立幼稚園の預かり保育を全園で実施するための修正案を提案しました。
 この4本の市議団提案の修正案は民進、自民、公明などが反対しかけるされませんでした。

4.民間の指定管理者に無限定に行政権限を付与

 植物公園、アクトパル、駐輪場など公共施設の管理は、市公社や民間事業者の指定管理者に委ねています。今回、市は、公社や民間事業者に使用許可や不許可の権限を全面的に付与する条例を提案しました。公社・民間事業者を行政庁としての権限を無限定に与えるものであり、市議団は反対しました。

5.宇治公民館・市民会館・・・借地代過払い、交渉せず借地返還し閉館を強行

 宇治公民館・市民会館敷地のうち借地(南橋の駐輪場など)していた用地の一部がJRの所有地でもないのにもかかわらず、50年以上にわたって、市がJR側に借地代を支払い続けてきたことが判明しました。市の財政にいくら穴をあけたのかも明らかではありません。
 一部は返還されましたが、JR西日本には返還すら求めていません。しかも、問題発覚後も市民に隠し続けてきました。
 こうしたJRいいなりの借地交渉と並行して、土地の返還協議をしてきましたが、市は1年間近く電話も連絡もせず、一方的に契約解除されてしまいました。市は、借地契約解除を理由にして公民館閉館を強行しました。
 しかし、この用地は駐輪場などで建物そのものには影響はなく、仮に同用地がなくても公民館の運営はできます。耐震基準を満たしていないことも理由の一つにしていますが、基準を満たしていないことは17年前にわかっていながら、長年放置してきた責任は重大です。閉館を取りやめ、建て替え存続すべきです。