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このページを作ろうとする理由
ホームページを開設してから、構想を温めてきたアイデアの1つとして、いただいた本や論文抜刷の目録を作成することがありました。職業柄、私は自分の専攻とは異なる本や論文をいただくことは少なくありません。それらを目録化しつつ公開し、できれば礼状も兼ねようというもくろみでした。しかし、韓国・朝鮮考古学関係のデータ整理だけでも大変で、それ以上の目録作成を続ける自信がなく、実行に移せずにいました。
そうした中で、全ての資料を目録化しようとせずに、気の向くままに覚書として書き残していくことを思いつきました。ブログに似た発想ですが、こまめに更新する自信はありません。更新間隔が空いているときは、私が忙しいのだと考えていただき、ご容赦ください。(2007.6.1記)


2017年度もどうにか終わりです。(2018年3月31日)

1月は、講義の準備、および試験の準備と採点に追われました。2月は論文の口頭試問と大学院入試業務の後は一息つけるのかと思いきや、3月末までさまざまな会議が続き、またいろいろな「事件」も起きて、休む間もなく3月末を迎えてしまいました。そうした中で気分転換(?)になったのは2月と3月の韓国訪問でした。2月はなかなか訪問する機会をつくれなかった星州を踏査。3月は、慶州市内をあちこち歩いて遺跡をみてまわりました。やはり現地でなければわからないことがたくさんありました。その経験なども踏まえて、3月は論文の準備を進めたのですが、執筆は進まないまま(3月末締め切りなのですが!)、2017年度は終わりです。さて、4月からの準備、何もしていないのですが大丈夫なのでしょうか。

岡克彦2017『「家族」という韓国の装置 血縁社会の法的なメカニズムとその変化』三省堂

 韓国における戸籍・戸主の廃止の過程について勉強する資料を探していたところ、偶然本書をみつけ、一読。法学の観点から書かれていることで、問題点が明快に整理されており、とても勉強になりました。

大角修2017『天皇家のお葬式』講談社

 年末の生協書籍部の15%割引セールに合わせて購入して一読。本の帯をみて、天皇の葬式の変遷の概説かと思いきや、明治時代以降の天皇制の変遷と葬式の変化が中心のお話でした。いろいろな参考文献を整理・要約したようですが、いろいろと勉強になりました。

青木敬2017『土木技術の古代史』吉川弘文館

 古墳築造技術に関心があることもあり手に取ったのですが、雑事をこなすのに追われてしばらく読むことを中断した後、どうにか最後まで読み切りました。古墳だけではなく宮殿・寺院の地業にまで研究対象を広げることによって、興味深い通史となっています。あまりに話がうまくできすぎているように思われるところがないわけではありませんが、今後の個別研究のための1つの指針にはなるのではないでしょうか。

下川正晴2017『忘却の引揚げ史 泉靖一と二日市保養所』弦書房

ネット上でたまたま目にして衝動買いしました。二日市保養所については、藤本英夫『泉靖一伝』でも言及があるため知ってはいましたが、そこに連なるさまざまな人脈をたどり、取材を重ねてその実態と問題点を指摘した労作だと思います。ただ、それをどのように評価するのかが、重く問われるところでしょう。当時者への聞き取りは近いうちにかなわくなります。そうした時、どのような立場からどのように理解していくか、という問題は、朝鮮古蹟調査事業をめぐる問題にも通じる大きな課題であることを再認識させられました。

朴一2017『在日マネー戦争』講談社 こちらもネットでみて衝動買いしたもの。戦後の関西における在日金融機関をめぐる通史として興味深く読むことができました。

中村一成2014『ルポ 京都朝鮮学校襲撃事件<ヘイトクライム>に抗して』岩波書店

以前から読みたいと思いつつ手に取る機会を逸していた本。断片的にしか知らなかった事件の推移、そしてヘイトスピーチにさらされた人々についての丹念な取材による力作。どうしてもっと早く読まなかったのかと後悔させられました。

角岡伸彦2016『ふしぎな部落問題』筑摩書房

 年末の生協書籍部の15%オフセールで購入。昨年、とある被差別部落を訪問することがあって、最近の部落問題がどのようになっているのかを知りたかったのが、購入の動機です。もともとそれぞれの目的で書かれた4つの文章を合わせて本としているために、筆者自身が述べる通り、体裁としてはやや不揃いな感が拭えません。ただ、部落問題の歴史・最近おきた問題・未来への展望、という順番で構成されており、また筆者の部落問題に対する姿勢がはっきりだされていることで、とても理解しやすかったです。

大村裕2014『日本先史考古学史講義−考古学者たちの人と学問−』六一書房

 某所でみかけて購入。関東地方の縄文時代研究を中心として日本先史考古学史をテーマとした講義録。講義録だけあって、読みやすかったです。これまで山内型式学を支持する研究者が、小林様式論をどのような目でみているのか、よくわからないところがあったのですが、唐古の様式一覧図をあのように理解するとは考えもつきませんでした。こうした指摘が生産的なものであるかどうかは、別問題ですが。

朴祥美2017『帝国と戦後の文化政策 舞台の上の日本像』岩波書店

表紙を飾る崔承美に心引かれて(それだけではありませんが)書店で手に取り購入しました。戦前・戦中・戦後を通して、宝塚歌劇団などの演劇を通して、国の文化政策の実態と特色を通観した本。どの時期においても、日本政府が文化政策に直接投資する金額が少なかったという指摘、いろいろな意味で考えさせられるところです。

張慶姫(池貞姫・村上和弘・松永悦枝訳)2018『北朝鮮の博物館』同成社 訳者の1人である松永さんからいただきました。北朝鮮に対する風当たりが厳しい中での出版には頭が下がるばかりです。北朝鮮の博物館とその所蔵品に対する貴重な情報源です。

土屋隆史『古墳時代の日朝交流と金工品』雄山閣

土屋さんから送っていただきました。彼の博士論文をさらにバージョンアップした著作です。広帯二山冠や飾履に関しては、ずいぶん新たな知見が加えられており、少なからず勉強になりました。私の冠・飾履研究は、本当に片手間で不完全なものでしかないのですが、機会があればまたいろいろと考えてみたい、という意欲が強く刺激されてしまいました。

以下は、この間にいただいた論文・書籍です。どうもありがとうございました。

水野正好・丹羽佑一・泉拓良・酒井龍一2016『縄文と弥生の世界 有史以前の日本列島』文化財学論集刊行会
木村光一2018『韓半島における古代政治体の研究−洛東江一帯の古墳群から見えてくるもの−』雄山閣
冨井眞2018「<遺跡の消長>研究に見る近畿・中国地方の縄文集団動態論の方法的・論理的課題」『国立歴史民俗博物館研究報告』第208集
李銀眞2017「近世京都の公家屋敷跡出土瓦−近年の発掘調査の成果を含めて−」『幕藩体制下の瓦−近世都市遺跡における生産と流通−』
李銀眞2017「韓国の「製瓦匠」からみる近代日韓製瓦技術の交流」『洛史 研究紀要−京都市埋蔵文化財研究所設立40周年記念号−』第11号
金大煥2017「日帝強占期朝鮮古蹟調査事業と韓国考古学史」『韓国上古史学報』第97号
金大煥2017「新羅麻立干期王陵の新たな成果と解釈」『韓国古代史研究』88
Kim Daehwan, 2017, 'Geumgwanchong Tomb and Royal Tomb Traditions of the Silla Maripgan Period', "Journal of Korean Art & Archaeology", 11
山岸洋一2017「縄文前期後葉凸帯縄文土器の細分と東日本への広がり」『物質文化』97
金権一2009「慶州隍城洞遺跡の製鉄文化に対する研究」『嶺南文化財研究』第22輯
金権一(角田徳幸訳)2013「韓国の石築製鉄炉」『たたら研究』第52号
金権一2015「大加耶鉄の生産と流通推論」『大加耶文物の生産と流通』
金権一・李南珪2016「製鉄遺物金属分析の考古学的解釈及び活用方案研究」『古文化』88
金権一2017「古代大鍛冶炉の構造および操業方式復元試論−慶州隍城洞・密陽インチョン里製鉄遺跡を中心として−」『韓国考古学報』103
金権一2017「古代鉄精錬炉の構造および操業方式復元試論−密陽紗村・金谷製鉄遺跡を中心として−」『新羅文化遺産研究』創刊号
李在賢2017「新羅の扁頭習俗とその意義」『新羅文化遺産研究』創刊号
兪柄夏2015「弓エイ土城とキョンファン土城」『対外関係からみた後百済』
荒木潤2017「日帝時期慶州地域文化財の搬出経路に対する歴史人類学的考察」『韓国文化人類学』第50輯3号
松永悦枝2014「西部瀬戸内地域における古墳時代朝鮮半島系資料の展開−愛媛県を中心として−」『古式土師器の編年的研究−四国島の古墳時代前期の土器様相−』
松永悦枝2017「土製模造品からみた古墳祭祀と笠置峠古墳」『笠置峠古墳』
坂川幸祐2017「蝶形牌飾の展開について−長城地帯の事例を中心に−」『中国考古学』第17号
鶴間和幸2015『人間・始皇帝』岩波書店
山本孝文2018『古代韓半島と倭国』中公叢書
南浩鉉2010「百済泗ビ期地方統治拠点の復元のための予備作業−考古資料と伝統経済圏の比較を等した解釈モデルの検討−」『韓国上古史学報』第69号
南浩鉉2012「井戸の計画数値把握のためのモデル検討−風納土城木造井戸部材に対する検討を兼ねて−」『韓国考古学報』84
チョンヨンネ・南浩鉉2014「デルファイ・AHP技法を通した遺跡整備事後評価指標の開発」『建築歴史研究』第23巻4号
南浩鉉・チョンユンヒ2017「渤海の交通・関防体系復元のための予備作業」『韓国上古史学報』第96号
村野正景2017「朝鮮絵巻」『古代文化』第69巻第3号
東播磨地域史懇話会2016『東播磨地域史論集』第22号
東播磨地域史懇話会2017『東播磨地域史論集』第23号
片山健太郎2017「古墳時代馬具における繋の変化とその背景」『考古学研究』第64巻第3号
林永珍2017「全南海岸島嶼地域の倭系古墳と倭5王の中国遣使」『百済文化』第56輯
馬韓研究院編2017『馬韓・百済土器研究成果と課題』(馬韓研究院叢書3)学研文化社
馬韓研究院編2017『東北アジアからみた馬韓土器』(馬韓研究院叢書4)学研文化社


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